アニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』の10話。
今回は来週の最終回や、アニメ化以降の原作漫画のネタバレがどうしても含まれてしまう内容なので、未見の方はご注意ください。
アニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』8話の感想
アニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』の10話では、原作漫画5巻の43幕〜46幕までが描かれています。
さて、いよいよ来週で最終回となる本作。
ここまで描かれてきたことは、11話で爆発するための助走だったのではないか?と思える構成になっているので、最終回を見るのが楽しみでもあり、怖くもあります。
5話の洋舞祭りで圧巻の「白鳥の湖」を描いてくれたアニメ制作陣が、このあとの展開をどう表現してくれるのでしょうか。
子供の頃の流鶯と都
アニメ10話の前半で描かれたのは、流鶯と都の子供時代。
潤平が父親からの「男たるもの」に縛られていたように、流鶯と都もまた、家族からの呪いに縛られていたことがここで示されました。
悲しいのは、同じ呪縛の中にいたであろう千鶴も、また別の形の呪いを都にかけてしまっていたということですよね。
かといって千鶴を責める気にも慣れず、“連鎖”というものは難しく悲しいものだなと感じました。
原作とアニメでは微々たる部分ですが表現に違いがあり、漫画の方がもう少しビターです。
都の流鶯に対する後ろめたさがひしひしと伝わってくる内容になっており、そのぶん「なぜ都が潤平を“諦めてしまった”のか」が突き刺さってくるのです。
アニメを見ていると、流鶯にとって都が光だったように、都にとっても流鶯が小さな光だったと……そちらに重きを置いているような画作りになっている印象でした。
森家の歴史と物語が流鶯を幽閉し、その扉はまだ開かれていません。
都もまた、役割を担うことを受け入れてしまっているため、物語の世界から出てくることができないまま。
彼らのお話はまだまだ終わらず、後まで引きずることになるのです。
砂浜で踊る流鶯
引用:eBookJapan
まあ、ここだよなーーーー!ここが今回のアニメのクライマックスになるよなーーーーーー!!!!!
と、原作漫画を読んでいる人は予想してしまいましたよね。
アニメ最終回で描かれるであろう流鶯の踊りはヤバいです。
まあ、来週アニメが放送されればそれが具現化されるのでここで何か言う必要もないのですが。
ひとまず10話時点での、海辺のシーン。
アニメ化により音と光と色彩を得て、『ダンス・ダンス・ダンスール』の持つ美しさが倍増しました。
漫画では彼らの心情や回想を、踊りと一緒に味わうことが難しくなる場面もあります。
アニメ化によってバレエや景色、音がベースとなり、そこへ重なるように彼らの表情と心情が表現される。
いいな〜。アニメ化って良いな〜と改めて思いました。
また、来週へとつながる以下の点について。
10話の潤平のナレーションで、「流鶯が認めてもらわなきゃならないのは、生川でもバレエ界でもなくて、呪いをかけた本人」というセリフが入り、流鶯を見ているおばあさまの姿が映し出されました。
これは原作でもそうですし、確かにこの時点で潤平がそう思ったことに間違いはないでしょう。
しかし、来週の最終回ではまた別の気持ちになっているはずです。
流鶯が認められるべきは何で、誰なのか。
最終回で流鶯と潤平の踊りによる対決(とも対比とも言えるもの)が見られるはずです。
彼らそれぞれがどういう気持ちを抱え、どの場所で踊るのか。
この辺りに注目してもらえたらなと思います。
アニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』10話の評価は?
まとめ
来週の最終回、幽閉されている王子様・流鶯がどんな踊りを見せるのでしょうか。
そして、その流鶯の踊りを受け潤平はどんなバレエを披露するのでしょうか。
残り後一話が楽しみです。いや、終わって欲しくないかも!